実際はそんなこと言ってない

スコ「暑い。誰だ？今年は冷夏とか言ったのは？コロコロ変えやがって！」

「暑いねぇ、すこちゃん。でもそんなに怒らないでよ。気象予報はあくまでも予報だから、変化することもあるって。」

スコ「わかってるけどこれだけ暑いと嫌にもなるぜ。文句の一つも出るってもんよ。」

「でも、すこちゃんのいる部屋はクーラー効いてるし、こないだは白ネコちゃんとまったりしてたじゃない。」

スコ「そんなことしてねぇよ。オレはこの夏も焼けた鉄板の上を歩いた後に、氷の海のなかに飛び込んで男を鍛えてんだよ！女子供と遊んでる暇なんかねえって！」

「漫画読みすぎだよ。じゃあ証拠写真」



スコ「まぁ、休息も必要だよね。」

「変わり身早いね。」

スコ「それより今日はなんだよ！なんかあったからきたんじゃねぇのか？」

「うん、少し前に膝の靭帯が切れた子の手術したじゃない。その様子見せでレントゲン撮ったからさ」

スコ「よーし、オレに見せてみろ」







上の写真が足を引きずってるほうのレントゲン写真、下の方はこの時点では普通に使っていたほうのレントゲンになります

スコ「しかしお前はいつまでたっても綺麗にレントゲン撮れねんだな。もう少し修行しろよ。」

「すいません。頑張ります。一応解説お願いします。」

スコ「ああ？うん、うおっほん。上の方は膝から下の方の骨、まぁ脛の骨が前側にズレてるだろ下の方はそんなことないのよ。」







スコ「同じ写真で線を引いて見たぜ！なんとなくわかったろ！」



スコ「ほんでこれが、手術後の写真な線の先っちょに黒い穴が空いてるんだけどここから糸を通して締めて脛の骨が前にずれないようにするのな。詳しくは病院で聞いてくれ。図を見ながら聞いたほうがわかりやすいからな」

「ありがとうね、すこちゃん。で診断名は？」

スコ「十字靭帯断裂の疑いだな。実際は目で見て確認というやつだ。」

「そうだね。今回は、切れてから少し時間がたってたような感じだね」

スコ「あれ？キレてたんですか？」

「…うん。そう言ってんじゃん。歩き方おかしかったし。」

スコ「そうか、キレてたのか」

「…なんか言わせたいみたいね」

スコ「まぁ、十字靭帯断裂は膝蓋骨脱臼があるような子には結構続発することが多いからな。後はホルモンの病気でも出やすくなるし。」

「そうだね。今回は元々両膝とも膝蓋骨脱臼があって反対側の方は引きずってなかったからようすみてたんだけど
今になって、足を引きずるようになっちゃってね。」

スコ「まぁ、反対側は今飼い主さんとどうするか相談中ってわけだ。そっち側はキレてないのか」

「うん、十字靭帯は大丈夫だと思うよ」

スコ「そうかキレてないのか」

「…まぁ、膝蓋骨脱臼があっても、手術がうまくいけば十字靭帯断裂になることはあんまりないしね。基本的には丈夫な靭帯だから。ホルモンの病気の時はまた別だけど」

スコ「そうか、膝蓋骨脱臼が無くて十字靭帯がキレたら大したもんなのか？」

「…」

スコ「それでキレさせたら大したもんだ。」

「リンクだけ貼っておしまいです」

長州